そもそもTTS-1ってどんなシンセ?
CubaseやStudio Oneには入っていない? GM対応音源
私がDTM講師を始めた10年前はSONAR(Cakewalkの当時の呼び名)はCubaseと2大DTMソフト、なんて言われてシェア1,2位を争っていたのですがね~。今はすっかりCubaseの天下ですわ。
その10年前、当スクールではレッスンの幅を広げようと思って、頑張ってCubase、Studio ONEを購入し、いろいろ試していました。
その時思ったのは、「あれ、MIDIデータが再生できない?」
厳密にいうと、ヤマハミュージックデータショップで購入したMIDIデータをDTMソフトに取り込んで、ミッドラジオプレーヤーと同じようにカラオケとして再生しようとしても、再生できない、という点です。市販されているMIDIデータは、基本GM(General MIDI)規格に沿って作られています。
おおざっぱに言うと、このパートはピアノ、このパートはベース、このパートはドラム、といった具合に、各パート毎にどの楽器を割り当てるか? などを指定できる規格です。楽譜に書かれた指示書みたいな。この規格に沿っていれば、制作者側が意図した通り、ピアノはピアノで再生、してくれるのですが、この規格に沿っていないと、ピアノで指示しているのにギターで再生したり、なんて問題が発生します。
Cakewalk SONARでは普通にできていたので、CubaseやStudio ONEでも普通にできるだろうと思っていたのですが、できなくて、「あれ?」と思いました。その当時は、それほど気にしていなかったし、ちょっと急いで使いたかったので、結局Cakewalk SONARでオケを作っちゃいました。
そして改めて、今回、その時の真相を確かめるべく、chatGPTさんに問い合わせしてみました。

CubaseやStudioOneにはGM対応マルチティンバーシンセは入っていないのですか?

非常に的確な質問です。
結論から言うと、Cubase や Studio One には「完全なGM対応のマルチティンバー音源」は標準搭載されていません。
ありゃりゃ、私が普通に使っていた市販のMIDIデータを再生する、という機能は、Cakewalk SONARだけのユニーク・スキルだったのですね。
そして、それを実現していたのがTTS-1だったと。
めっちゃすごいじゃないですか! TTS-1。
GM対応、とか、マルチティンバー等、ここらへん重要なのですが、説明しだすとまた長くなるので、これは改めて説明したいと思います。
※ABILITY5というDTMソフトはAMSというGM対応マルチティンバーシンセを搭載しています。
日本語版でTTS-1インストール方法動画を制作
以前、「標準装備から外れてしまったTTS-1のインストール」という記事で、Eugene Blanchardさんという人がアップしていた「How to install TTS-1 on newer versions of Cakewalk」というYouTube動画を紹介しました。
DTMのレッスン中、
「エクスプローラーを開いて」
というと、インターネット・エクスプローラーを開く生徒さんの顔を思い浮かべると、
「この動画はちょっと難しいだろうな~。しかもコマンド・プロンプトなんて最近開く機会もなくなったしなぁ。しかも英語だし。」
と思いつつ、アップしたら、案の定、問い合わせが。。。
ということで、
日本語版「TTS-1インストール方法」を制作しました。
TTS-1がなくなって困っていた人、ぜひご覧ください!
動画は当記事の一番下に貼り付けています!
TTS-1のインストール方法
Google Drive からファイルをダウンロード
下記URLのGoogleドライブから、すべてのファイルをダウンロードし、ZIP ファイルを解凍する。
https://tinyurl.com/TTS-1-Install
ファイルの配置
- “Cakewalk Core” フォルダに対応するファイルをコピー
- C:\Program Files\Cakewalk\Cakewalk Core
- “Shared DXi” フォルダの下に”TTS-1″を作成し、必要なファイルをコピー
- C:\Program Files\Cakewalk\Shared DXi
- この下に ¥TTS-1 のフォルダを新規作成で作ります。
- “Soft Synth Track Templates” フォルダを確認し、既にインストールされている場合はそのままにする
- C:\Cakewalk Content\Cakewalk Core\Track Templates\Soft Synth Track Templates\TTS-1
- “Shared Utilities” フォルダを確認し、”TTSLogger.dll”があるか確認。必要であればファイルをコピー
- C:\Program Files\Cakewalk\Shared Utilities
DXi ファイルの登録
コマンドプロンプトを管理者権限で開き、regsvr32
コマンドを使用して tts-1.dll
を登録する。
regsvr32 "C:\Program Files\Cakewalk\Shared DXi\TTS-1\TTS-1.dll"
TTS-1の動作確認
Cakewalk を開いて、Cakewalk プラグインマネージャーで DXi
に TTS-1 が登録されていることを確認します。最後に、TTS-1 を楽器トラックとして追加し、動作を確認。