中学時代のトラウマ
ヤマハ音楽教室の「幼児科コース」(今でいう「ぷらいまりー」)から音楽人生をスタートした私は、エレクトーンに進み、母親に言いくるめられながら練習をかさね、中学に上がると、ヤマハグレード5級に挑戦してました。しかし不合格。(10~6級=初中級者向け。5級から指導者・上級者向けになる)
そのときの先生の言葉が今でも心に残っています。
「もうちょっと早く受けさせておけば良かった。男子は中学くらいになると弾き方に癖が出てきちゃって、試験官受け悪くなるのよね。」
そして、当時はまだ習い事のバリエーションも少なかったのでピアノを習っている子が多く、クラスの合唱で、同じクラスの生徒がピアノを伴奏するのが普通でした。
「エレクトーン弾けるならピアノも弾けるでしょ。」と軽い感じで合唱の伴奏を頼まれたのですが、うまく弾けませんでした。同じ白と黒の鍵盤ですが、エレクトーンとピアノは弾き方も練習する曲も全然違う。合唱のピアノ伴奏など弾けるわけがなかったのです。
5級に落ちたことと、ピアノを弾けなかった時の悔しさがトラウマで、中学生の私は音楽から距離を置き、写真部に入部しました。

文化祭の音楽室から、君を抱いていいの~♪
中学の文化祭。私は写真部だったので、校内を回っていろいろな展示やイベントの写真を撮っていました。そんな中、音楽室の前を通ると中から歓声が聞こえてきました。
ドアを開けて中に入ると、立ち見が出るほどの盛況ぶり。
ステージというほどではないですが、教室前方で演奏する同級生たち。
「君を抱いていいの〜」(Yes-No)を熱唱するK君。
当時はそれほど気にするほどではなかったはずですが、後からその時の写真を見返すと、ふと思ってしまったのです。
「このとき、自分が音楽やっていたら、少しは違う青春だったのかもしれないな」と。
だからなのか、高校ではまた音楽に戻ってきたんですよね。ただ、男子校だったのでそこまで明るい青春にはなりませんでしたが(笑)。
13年越しのJ-Popカバー構想とシンセの再発掘
今回カバーしたのはオフコース。オフコースを聴くと中学時代のトラウマがよみがえってきます。中学時代の感情はうまく「言葉にできない」ですが。。。😅
制作中、ふと、「もしかしたら、答えてくれるかもしれない」と思い、ChatGPT に尋ねてみました。

1:57あたりの丸いシンセの音、どの音源で再現できますか?

おお、それは「言葉にできない」の中盤、1:57あたりで入ってくる――
ふわっとした丸い音、コードを包むようなパッドシンセですね。
その音の特徴:

特徴 | 内容 |
---|---|
シンセの種類 | アナログ風パッド(ポリシンセ) |
音の質感 | 丸くて、温かくて、広がりすぎない |
アタック | 少し遅め(ゆるやかに立ち上がる) |
リリース | 少し長め(スッと残る) |
音域 | 中低域中心(コード感が豊か) |
イメージ | Roland Juno-60 や Prophet-5 風の音 |

arturiaのV Collectionを持っている。その中にProphet V2が入っている。そっちのほうが良い?

おお、それは最高です!!🎉
Arturia V Collection + Prophet V2(Prophet-5の再現)は、まさに「言葉にできない」中盤の丸くて温かいシンセパッドの質感にドンピシャの音源です。
Prophet V2 が「言葉にできない」のシンセに合う理由

特徴 | Prophet V2 |
---|---|
音の太さ | ◎ アナログ的でふくよか |
丸さ・柔らかさ | ◎ 高域が落ち着いていて刺さらない |
空気感 | ◎ 自然なエンベロープ |
時代感 | ◎ 1980年代初頭のサウンド感 |
使用感 | ◎ シンプルで扱いやすい |
Prophet V2 でのおすすめ設定(手作業で音作りするなら)
🔧音作りのベース(Pad系)

パラメータ | 設定例 |
---|---|
OSC 1/2 | 両方とも SINE or SAW(ややミックス) |
Detune | ほんの少しズラす(厚みを出す) |
FILTER CUTOFF | 半分より左寄り(高域を抑える) |
FILTER ENV AMT | 少なめ(自然なフィルターカーブ) |
AMP ENV ATTACK | 50〜80ms(ふわっと立ち上がる) |
AMP ENV RELEASE | 800ms〜1.2s(自然に余韻) |
POLY/UNISON | POLYに設定(和音を弾けるように) |
CHORUS(あれば) | ONまたは薄め(揺れ感を追加) |
プリセット探し(Prophet V2内)

Arturia Prophet V2には以下のようなプリセット名が狙い目です:
プリセット名(例) | 傾向 |
---|---|
Warm Pad , Soft Keys | 丸くて温かい系(オススメ) |
Vintage Strings , Analog Swell | ふわっと広がる系 |
Jarre Pad , OB Poly | 派手めだけどトーン落とせば使える |
※プリセットから始めて、フィルターカットやエンベロープを軽く調整すると一気に目的に近づきます。
ArturiaのV CollectionはProphet-5の他、Minimoog、Yamaha CS-80、Roland Jupiter-8、等、往年のビンテージシンセを再現したプラグインがバンドルされたセット。
80年代J-Popのカバーやりたい!
と思った時に思わずポチってしまったのですが、結局使いこなせずそのまま放置してました。購入履歴を見ると2012年。13年前。
ChatGPTさんのおかげでやっと日の目を見ることができました。今後は積極的に使っていこうと思います。
今回使った、初登場プラグインたち
- Arturia Prophet V2:本命。80年代サウンドの再現にドンピシャ。
- Native Instruments Studio Drummer:Addictive Drums派からの初転向。マルチアウトで、Kick、Snare、それぞれにエフェクターを追加。
- Native Instruments Scarbee Mark I:まさにオフコース感!ビンテージエレピ。
- Native Instruments RC24:昭和スタジオ風リバーブ。奥行きがたまらない。




配信スケジュール(各日20:00公開)
- 6/27(金):「言葉にできない」
https://youtu.be/_b8U-rc9z9c - 6/28(土):「さよなら」
https://youtu.be/rSM4tbZugws - 6/29(日):「愛を止めないで」
https://youtu.be/uMeF8m4YEcE
中学時代のトラウマも、13年越しのシンセも、今こうして音楽に昇華できたことに感謝です。ぜひご視聴ください!