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キラッキラ! 昭和アイドル「松田聖子」――カバー3曲

シンセが使われ始めた時期?

昭和のアイドル黄金時代といえば、やっぱり松田聖子さん。

今回は、そんな聖子さんの楽曲の中でもキラキラ感がたまらない2曲「チェリーブラッサム」と「夏の扉」

そしてアイドルから大人の歌手への転機となった名曲「SWEET MEMORIES」を、
小春六花&花隈千冬でカバーしました!

この記事では、それぞれのカバー制作における使用シンセやアレンジの工夫ちょっとした裏話を紹介しています。
動画リンクも最後にまとめてありますので、ぜひ聴いてみてください!

チェリーブラッサム(1981年1月)

イントロのストリングスの掛け合いが大好きです。
冒頭の「♪何もかも~」の後に合いの手を入れるのは、シンセKORG M1

M1は1988年に登場したワークステーションシンセで、PCM音源の先駆け。今聴いてもみずみずしくて、80年代らしいきらびやかな音がバッチリはまります。

そして音色選びで少し迷ったのが、YAMAHA MidRadio Playerで再生すると「Starship」と表示されるあの効果音。
最終的にたどり着いたのは、Native InstrumentsのRISE & HITでした。

これは映画のトレーラーなどで使われる「爆発音」や「ビルドアップ音」が得意な音源。Kompleteには入っていたけど、正直「どこで使うんだ?」と思ってました。でも、まさかここで使えるとは!

🎧 さて、曲中どこで使われているか、探してみてください!

夏の扉(1981年4月)

イントロには、Arturia JUPITER-8Vを使用しました。
これはRolandの名機Jupiter-8(1981年発売)を忠実に再現したソフトシンセで、存在感のあるアルペジオが気持ちいい!

1978年にYMOが「シンセサイザーっていう楽器があるんだぜぇい!」と世間に知らしめてくれましたが、
この「夏の扉」の頃には「こうやって使うんだぜぃい!」と言わんばかりの完成度。
このキラキラ感は、それまでのストリングスやブラスでは出せないサウンドです。

チェリーブラッサム(1981年1月)と夏の扉(1981年4月)を聴き比べるだけでも、シンセの使い方の進化を感じられます。
このあたりの時代を境に、音楽のサウンドが劇的に変わっていくんですね。

そしてこの曲、実はベースが途中スラップ奏法になっていて、これをMODO BASSで再現しています。これがまたカッコいい! ぜひそのあたりも注目して聴いてみてください。

SWEET MEMORIES(1983年)

この曲は前の2曲とは対照的に、生楽器中心のアレンジ。今回この曲を選んだ理由、それは英語の歌詞です。

私が花隈千冬でカバーを始めた2023年1月、彼女はまだ英語非対応でした。それまではカタカナで何とか英語っぽく歌わせていました。

ところが2023年6月、ついに英語対応アップデートがリリースされました。

「おおっ、英語がちゃんと歌えるようになった!」と感動し、最初に歌ってもらいたいと思ったのがこのSWEET MEMORIESでした。

この曲、覚えている方も多いと思います。サントリーCANビールのCMで、哀愁ただようペンギンのアニメーションとともに流れていた名曲です。

あのペンギン、あまりにも人気が出すぎて「子供が欲しがってビールを買おうとする」とクレームが入った、なんて話もあるとか。

松田聖子さんは当時まだ20代前半。でもこの曲では、大人びた歌声と雰囲気で、アイドルからアーティストへの成長を感じさせてくれました。

そして今回のカバーで意外だったのがコーラス部分

最初は「うー」という声なので、シンセのVoice系音色で鳴らせば十分だと思っていましたが、実際にSynthesizer Vで歌わせてみたら、驚くほど自然で人間のような響きに。

これは新しい発見であり、ひとつ勉強になったポイントでした。

カバー動画リンク

松田聖子さんの楽曲には、時代を超えて輝き続けるメロディと感情の深みがあります。
その楽曲を、現代の音源と技術を使ってカバーするのは、とても楽しく刺激的な作業です。

次回も懐かしの名曲や、時代を超えた名作をカバーしていく予定ですので、どうぞお楽しみに!

カバー曲一覧ページ公開!

YouTubeで公開中のカバー曲を一覧で見られるページを作成しました。リピート視聴も大歓迎です!
https://sonar-school.com/archives/3629

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